ベタを塗った後、
「なんだか色が濃すぎてイメージと違うなあ・・・」
「やっぱりここはトーンにしておけばよかった・・・」
という場合がありますよね
デジタルなのでもちろん変更することはできますが、
一度塗ったベタを消し、新たにトーン用のレイヤーを作成して
また同じ場所にトーンを貼っていく・・・
という作業は手間もかかり、とても面倒に感じてしまいます
クリスタには、実はもっと簡単で素早く
ベタをトーンに変える方法があります
今回の記事では、そのやり方と手順についてご紹介していきます
それでは、どうぞ!
ベタ用のレイヤーを作成
まずはベタ用のレイヤーを用意します
線画などをすでに書いている場合、それらとは別に
ベタはベタだけの専用レイヤーを作成します
![線画レイヤーのみ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/93595626da3ae3ea3c01988f51e0c4e1.png)
また、用意するレイヤーはラスターレイヤーにしましょう
ベクターレイヤーでは塗り自体ができないので
塗りつぶしツールを選択してもベタを塗ることができません
レイヤーパレットから
「新規ラスターレイヤー」というアイコンをクリックして
レイヤーを追加し、分かりやすいように「ベタ」という名前にします
![新規ラスターレイヤーと名前つけ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/7dfbc04707f610de0235ad17715f6fca.png)
ベタを塗る
ベタ用のレイヤーが作成出来たら
塗りつぶしツールを使ってベタを塗っていきます
ベタを塗る前に、ベタ用のレイヤーを選択していることを
必ず確認しておきましょう
![ベタレイヤーを選択](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/5e407f2b7342bf42d59c671789656c08.png)
ツールパレットから塗りつぶしツールを選択し、
サブツールパレットから「他レイヤーを参照」というのを選択します
![他レイヤーを参照](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/86427303cb15c2c72df6df27924f7f0c.png)
塗りつぶしツールは線で囲まれた範囲を塗りつぶしていきますが
どのレイヤーに描かれた線を認識するのかを設定する必要があります
今回は、線画のレイヤーとベタ用のレイヤーしかないので
線画のレイヤーに描かれた線を認識するようにします
「他レイヤー」というのは、「今選択しているレイヤー以外のレイヤー」
という意味になり、今選択しているのはベタ用レイヤーなので
結果的に線画レイヤーに描いている線を参照してくれることになります
その状態で、線で囲まれた任意の部分をクリックし
塗りたい部分にベタを塗っていきます
![クリックしてベタ塗り](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/e0c4c2be6cc053a5beafb062d140e40b.png)
この後ベタをトーン化していきますが、
トーンの濃さを変えたい場合はレイヤーを分けておきましょう
また、今回は塗りつぶしツールを使いましたが
ベタの部分は黒く塗れればそれでいいので
特に線で囲んだ範囲などがない場合は
ブラシなどの他のツールを使ってもOKです
レイヤープロパティでトーン化
ベタ塗りが完成したら、それをいよいよトーン化していきます
ベタ用のレイヤーを選択し、
レイヤープロパティから効果の部分にある
「トーン」というアイコンをクリックします
![レイヤープロパティから効果](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/f1cbfbcd611ea58adef0a2a6dc2a1469.png)
レイヤーパレットを確認すると、
レイヤーがトーンレイヤーになっていることが確認できますが
ベタを確認しても黒いままなので、これを変化させていきます
![トーンレイヤーに変わる](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/dcc174380033956c39ae79efa0464d03.png)
不透明度を下げて調整
再度レイヤープロパティから「濃度」という部分を開き
「レイヤーの不透明度を反映」の部分にチェックを入れます
![レイヤーの不透明度を反映](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/7a65428cdd3b2168a87a17d49ee367e7.png)
その状態でレイヤーパレットの
「不透明度」スライダーを左へ動かし、ベタの濃度を下げていきます
![不透明度スライダー](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/d2f9c44eb9bfbdc322bc390e9658c179.png)
すると、ベタの濃度が下がるとともに
トーン化していることが確認できます
![ベタがトーンに](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/1bc243ccd453ee40aa4bf91ab3c966d6.png)
レイヤープロパティから線数の部分を変更すると
連動してトーンも変化していきますので
お好みの間隔・濃度にしていきます
![線数を変える](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/88f66aee5127de8da362e893b436d673.png)
また先程、
もし違う濃度にしたい場合はレイヤーを分けておくと言いましたが
同じレイヤーにしてしまった場合はこのように
線数や濃度を分けることができないからです
きちんとレイヤーを分けておくことで
薄いトーン、濃いトーンなど自由に作成することができます
![レイヤーを分ける](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/05/8b70f11cb7f70b551e63a3fc8418c421.png)
まとめ
いかがでしたでしょうか
トーンを貼る方法は他にもありますが、
この方法を覚えておくことで
簡単に素早く、思い通りのトーンを貼ることができます
ベタからトーン化、あるいはトーン化したものを再度
ベタに戻すのも簡単なので、ぜひ試してみてくださいね!