小物や背景などの無機物・人工物などを描きたいとき、
きれいな直線や曲線が描けるかどうかで
完成した作品のクオリティも大きく左右されますが、
それらをフリーハンドで描くのは大変ですよね
クリスタには、そういった時に便利な
いろいろな線や図形を描くためのツールが用意されています
今回の記事では、そのツールの使い方の基本から
ちょっと便利な使い方まで解説していきたいと思います
それでは、どうぞ!
図形ツールとは
クリスタの図形ツールは、ツールパレットにあります
サブツールから直線やいろいろな図形、
曲線を描くためのツールを選択できます
![図形ツールアイコン](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/1-1.png)
図形ツールの基本
図形ツールはいろいろな種類がありますが、
基本的な操作は共通している部分も多いです
例えば、線にしろ図形にしろ、
描画の仕方はツールを選択した状態で
キャンバス上をドラッグし、任意の位置で離します
![ドラッグして描画](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/2-1.png)
ただし、折れ線・連続曲線などの連続した線は
クリックしながら線をつなげ、終わりたい部分でダブルクリックします
![連続した線の書き方](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/3-1.png)
曲線には2次ベジェと3次ベジェがあり、
2次ベジェはドラッグ後、頂点にしたい部分でクリックします
3次ベジェは同じくドラッグしますが、
その後線の長さや向きを決め、2か所クリックします
![2次ベジェと3次ベジェ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/4-1.png)
また、他のツールと同様に、
線や図形の細かい設定はツールプロパティから行います
例えば、線の太さや線と塗りなどもここから設定します
![線の太さ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/5-1.png)
長方形や多角形などは角に丸みをつけることもできます
![角に丸みをつける](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/6-1.png)
正方形や正多角形、正円を描きたい場合は
Shiftを同時に押しながらドラッグします
![正方形や正円](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/7.png)
連続する直線や曲線を描く場合、
「線を閉じる」にチェックを入れることで
始点と最後にダブルクリックした終点とが自動的につながり、
自由な図形を描きたい場合などに役立てることができます
![線を閉じる](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/8-1.png)
図形ツールの変形
ラスターレイヤー
ラスターレイヤーに描いた線や図形は
編集>変形で変形することができます
![編集から変形](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/9-1.png)
ただし、ラスターレイヤーで変形を繰り返すと
劣化の原因になるので注意が必要です
ベクターレイヤー
ベクターレイヤーに描画した線や図形は、
上記の方法の他に、オブジェクトで操作することもできます
オブジェクトツールを選択した状態で
図形や線をクリックすると、編集が可能になります
![オブジェクトで変形](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/10.png)
変形方法はツールプロパティから選択できます
![変形方法を選択](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/11.png)
また、線修正>制御点内のツールを使用して
微調整をすることもできます
![線修正で変形](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/12.png)
ただし、ベクターレイヤーは
塗りができないという特徴があるので
楕円や長方形、多角形などの図形に対して
塗りを選択することはできなくなっています
![ベクターレイヤーでは塗り不可](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/13.png)
図形ツールの編集
ここからは、描いた線や図形の編集についてみていきます
縦横指定
図形を決まった大きさでサイズ指定して作成したい場合
「縦横指定」にチェックを入れ、比率か長さかを選択します
![縦横指定](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/14.png)
長さ指定にした場合、具体的な数値のサイズを
指定することが可能ですが、ここの単位については、
ファイル>環境設定>単位・定規>長さの単位で
「㎜」か「px」を選択、設定することができます
![ファイル>環境設定](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/15.png)
![長さの単位](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/15-2.png)
中央から開始
通常の図形は、ドラッグした部分から斜めに描画されますが、
中心から描画を始めて、そこから広げるように図形を作成したい場合は
「中央から開始」にチェックを入れてから描画します
![中央から開始](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/16.png)
確定後に角度を調節
通常図形ツールでは、ドラッグ後マウスを離した時点で
線や図形が確定しますが、
例えばドラッグで図形の形や大きさを確定した後、
すぐにそのまま角度を調整したい場合は、
「確定後に角度を調整」にチェックを入れて描画すると
マウスを離してそのまま動かすことで角度を調節することができ、
クリックすると確定します
![確定後に角度を調整](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/17.png)
不透明度
カラーやグレーのレイヤーで線や図形を作成する場合は、
その濃度を調整することができます
描画前にスライダーで任意の数値を設定してから描画すると
濃度の薄い線や図形を描画することができます
![](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/18-1.png)
ちなみに、モノクロ漫画でこれをやりたい場合は、
一度レイヤーの表現色をグレーに変更してから図形を描画し、
その後レイヤープロパティからトーン化をします
![モノクロの場合](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/19.png)
レイヤーの表現色についてはこちら
アンチエイリアス
こちらはラスターレイヤーに関係した機能ですが、
線や図形の端をくっきりさせるかやわらかくするかを
選択することができます
![アンチエイリアス](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/20.png)
多角形の頂点数
四角形は長方形で作成できますが、それ以外の
三角形や5つ以上の頂点を持つ図形は、
こちらから頂点の数を指定することで作成することができます
![多角形の頂点数](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/21.png)
ベジェ曲線
ベジェ曲線を使用すると、
思い通りの連続した曲線を描くことができます
直線は折れ線、スプラインは連続曲線と同じ操作です
2次ベジェは、クリックした部分が頂点になります
3次ベジェは、クリックすると直線になり、
ドラッグすると角度や長さを操作することができます
![ベジェ曲線](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/05/22.png)
まとめ
いかがでしたでしょうか
図形ツールは小物や背景を描く時、あるいは
幾何学的な模様を描きたいときなど大変便利なツールです
使用頻度も多いツールですので、ぜひ基本から
しっかり押さえ、使いこなせるようになりましょう!