漫画で動きやスピード感を表現するには
集中線や流線などの効果線を使う場面が多いですよね
クリスタにはそのための定規や素材などの
便利なツールがたくさん備わっていますが
フィルターという機能を使って
そういった場面を表現することも可能になっています
今回の記事では、
ぼかしフィルターを使って小物の動きや
スピード感を表現する方法をご紹介していきたいと思います
それでは、どうぞ!
フィルターとは
クリスタにはフィルターという機能があり、
カラー及びグレーの表現色の
ラスターレイヤーで使用することができます
フィルターをかけることで
レイヤーに描かれたものをぼやけさせたり
逆に鮮明でクリアにしたり
変形してゆがませたりすることができます
注意点としては、
- モノクロレイヤーでは使えない(一部可)
- 複数レイヤーを選択できない
- 選択範囲を指定するとその範囲内での適用になる
等が挙げられます
小物に動きを加えよう
では、実際に使い方を見ていきましょう
今回は、3D素材の小物>スポーツに入っている
サッカーボールを使って、動きを加えていきたいと思います
![サッカーボールの素材](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/1-3.png)
ツールプロパティから光源の影響を受けないようにしています
![](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/1-2.png)
まずはこちらをLT変換していきます
![LT変換](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/2-1-1.png)
![LT変換設定](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/2-2.png)
不要なレイヤーを削除して整え、最終的に
ボールが描かれたラスターレイヤー1枚にしていきます
![レイヤーの整理](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/3-3.png)
ここまでできたら、このボールを囲うように
選択範囲を作成し、ぼかす範囲を指定します
![選択範囲を作成](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/4-3.png)
では、メニューバーからまずは
フィルタ>ぼかし>回転ぼかしを選択します
![回転ぼかしを選択](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/5-2.png)
ぼかしのダイアログが出てくるので
好みの値に設定していきます
![ぼかしダイアログ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/6-1-1.png)
![ぼかす量を調整](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/6-2-1.png)
![ぼかす方向を調整](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/6-3.png)
![縦横比を調整](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/6-4.png)
![楕円の傾きを調整](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/6-5.png)
![回転の中心を調整](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/6-6.png)
同様に、移動ぼかしを使うと平行的な動きを表現できます
![移動ぼかしのダイアログ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/7-1-1.png)
![ぼかす距離を調整](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/7-2-1.png)
![角度を変更](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/7-3.png)
![向きを変更](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/7-4.png)
![方法を変更](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/7-5.png)
さらに、変形させてからぼかすことも可能です
フィルタ>変形>つまむを選択して変形します
![つまむフィルター](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/8-1-1.png)
![つまむダイアログ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/8-2-1.png)
そこに移動ぼかしを加えていきます
![移動ぼかしを追加](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/9-3.png)
選択範囲を解除して完成です
![変形+移動のフィルター](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/10-3.png)
モノクロの場合
ぼかしフィルターは、モノクロレイヤーでは使用できない
という注意点がありましたよね
では、モノクロ原稿で使いたい場合はどうしたらいいでしょうか
基本的にはレイヤープロパティからトーン化して
グレーの部分を表現できるようにすればよいかと思いますが
![トーン化](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/11-3.png)
やはり多少は定規などを使用して線の追加が必要なようです
ただ、トーンの線数や網の設定を変えることで
また少し印象が変わってきますので
そういったことも試してみるのも面白そうですね
![線数と種類を変更](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/01/12-3.png)
まとめ
いかがでしたでしょうか
フィルターには今回ご紹介した以外にも
様々な効果のものが用意されています
いつもと違った雰囲気を試してみたい場合に
取り入れてみてはいかがでしょうか
フィルターメニューにある「フィルターを入手」から
有料プラグインの紹介などもありますので
気になる方はぜひご覧になってみてくださいね!