前回の記事に引き続き、今回もクリスタの
アップデートされた新機能についてご紹介していきます
今回ご紹介するのはEXの花形機能であるLT変換!
見た目も以前より大きく変わっていますので
そのあたりも含めて詳しく見ていきたいと思います
それでは、どうぞ!
LT変換とは
クリスタのLT変換とは、
3D素材や画像などを簡単な操作で
線画やトーンに出力してくれる機能のことです
この機能を使うことで、背景などの作画時間を
大幅に短縮することができます
![LT変換とは](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/1-2.png)
LT変換の方法と手順
それでは、実際に3D背景素材を使って
出力の方法と手順を見ていきましょう!
まずは素材パレットから3D>背景>商業施設から
コンビニエンスストア-Ver2を選択し、
キャンバスにドラッグ&ドロップして配置します
![素材をドロップ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/2-2.png)
配置したレイヤーを選択した状態で
メニューからレイヤー>レイヤーのLT変換を選択します
![レイヤーのLT変換](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/3-2.png)
するとLT変換に関するウィンドウが表示されます
プレビューにチェックを入れることで
仕上がりをイメージすることができます
![プレビューにチェック](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/4-2.png)
もしここでイメージ通りであればOKを押すと
LT変換が開始されます
![線とトーンのレイヤーができる](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/5-2.png)
LT変換の3つの項目
大きく分けると、出力内容は
・3D線画
・テクスチャ線画
・トーン
の3項目に分かれています
![3つの項目](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/6-2.png)
3D線画はメインの線画、
テクスチャ線画は模様や影などの
サブとなるようなより細かい線画、
トーンは影や色などをそれぞれ担う部分となっています
3D線画はメインになるのでオフにできませんが
テクスチャ線画とトーンに関しては
自分で描きたい場合などを考慮してオフにすることができます
これらの数値を変更・組み合わせることで
イメージ通りの出力に近づけることができます
3D線画
3D線画はラスターレイヤーまたはベクターレイヤー
いずれに出力するか選択可能です
また、今回のアップデートによる新機能として
ここでベクターレイヤーを選択した場合、
「ブラシの種類」を選択することができます
例えばえんぴつなどを選択することで、
手書き感のある線画になり、雰囲気を変えることができます
![ブラシの種類](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/7-2.png)
また、「線幅」の部分で線の太さ、
「線の検出量」の部分でどれだけ細かく線を抽出するか調整できます
![線幅と検出量](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/8-2.png)
「3Dの大きさで精度を調節」にチェックを入れると、
大きな3D素材の場合に線画抽出の精度を調整してくれます
![3Dの大きさで精度を調節](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/9-2.png)
「線の奥行き」にチェックを入れグラフの数値を調整すると、
奥に行くほど線を細くするなどの操作が可能です
![線の奥行き](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/10-2.png)
「スムーズ」の値を変えると
丸みを帯びた部分を滑らかにすることができます
![スムーズ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/11.png)
テクスチャ線画
テクスチャ線画はグレーまたはモノクロで出力できます
今回はモノクロを選択した場合を見ていきましょう
「線幅調整」「線の密度」で線の太さや抽出量を
調整できます
「ごみの除去量」は、輪郭線のごみを除去し
きれいにしてくれるようですが、
正直大きな違いは分かりませんでした
![線の検出1](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/12-1.png)
![線の検出2](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/12-2.png)
「階調化してから抽出」にチェックを入れると
色を階調化して輪郭が表示されます
![階調化してから抽出](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/13.png)
階調は増やすことも減らすこともできます
増やしたい場合はスライダーの下にカーソルを合わせ
プラスマークが表示された状態でクリックします
減らしたい場合は減らしたいノードを下にドラッグします
値を変えたい場合は数値上でダブルクリックすると
数値を変更できます
適用範囲を変えたい場合はスライダー上を
左右に動かすと変更することができます
![スライダーで調整](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/14.png)
「黒ベタ閾値」の値を大きくするほど
「黒い部分」=「ベタにする部分」が大きくなります
![黒ベタ閾値1](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/15-1.png)
![黒ベタ閾値2](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/15-2.png)
トーン
トーンも階調化して出力することができ、
チェックを外すとなめらかな陰影になります
![トーンの階調化](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/16.png)
使い方はテクスチャ線画と同様になります
ちなみに、ここで指定した階調の数だけ
トーンレイヤーが出力されることになります
![トーンレイヤーができる](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/17.png)
また、こちらは新しい機能ですが
「グレースケール」にチェックを入れることで
トーンではなくグレーのレイヤーで出力してくれます
![グレースケール](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/18.png)
「種類」「角度」「線数」でトーンの細かい設定を
調節できますが、プレビューには反映されません
自分好みの出力スタイルを登録
LT変換には今回からプリセットが追加され、
状況によってプルダウンから選択することができます
![プリセット](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/19.png)
ここまでいろいろと調整の方法をご紹介しましたが、
面倒だからモノクロ漫画ならモノクロ漫画用の抽出を
一発で設定してほしい!と言った場合などに便利です
また、ここにあるプリセット以外で自分好みの設定があれば
それをプリセットに追加することができます
例えばモノクロ設定でトーンは追加したいけど
テクスチャは不要、という場合、
テクスチャ線画をオフにした状態で
「プリセットに登録」ボタンをクリックすると
プリセット名を付けて保存することができます
![プリセットを登録](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/08/20.png)
まとめ
いかがでしたでしょうか
今回のアップデートにより、
以前とインターフェースが大きく変化したので
前から使っていた方は戸惑ってしまうかもしれません
ただ、大まかなくくりは同じような流れになるので
実際に操作してどう変化するか確かめてみるのがおすすめです
ぜひいろいろと数値を試してみて、
自分好みのプリセットを見つけてみてくださいね!