クリスタには画像素材も豊富に用意されており、
柄や背景などを描く際にとても便利です
しかし、画像素材を使っていると、
もう少し素材の続きが欲しいような場合や
逆に一部だけでいい、というような場合があります
今回の記事では、そういった時に便利な
クリスタのタイリング機能についてご紹介します!
それでは、どうぞ!
画像素材とは
クリスタの一番基本的なレイヤーである
ラスターレイヤーに描画したイラストなどは、
そのまま拡大・縮小・変形などをしてしまうと
画質が劣化してしまいます
画像素材レイヤーを使うと、
元の画質を保ったまま拡大・縮小・変形が可能です
![ラスターとの違い](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/1-3.png)
では、画像素材というのは
具体的にはどういったものかというと、
素材パレットの中にあるカラーパターンや単色パターン、
画像素材などのカテゴリに入っているものになります
![画像素材の場所](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/3-3.png)
素材を選択すると下に詳細が表示されますが、
種類が「画像素材」と表示されるものがそれに当たります
![種類の部分が画像素材](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/4-3.png)
これらはキャンバスにドラッグ&ドロップして使用します
モノクロのキャンバスにドロップすると
自動でトーン化されますが、トーン化を解除したい場合は
レイヤープロパティからトーンのアイコンをクリックします
![自動でトーン化](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/5-1-1.png)
![トーン化解除](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/5-2-1.png)
また、ドロップした時点でレイヤーパレットには
画像素材アイコンのついた画像素材レイヤーが作成されます
![画像素材レイヤー](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/6-3.png)
表示された青い枠を操作して
画像の大きさや角度・位置などを整えることができます
![素材を編集](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/7-3.png)
素材の使い方についてはこちらの記事をどうぞ!
タイリングの方法
では、タイリングについて見ていきましょう
タイリングというのは、画像素材をずらっと
縦や横に並べることができる機能です
これにより、繋ぎ目のないシームレスな柄などを作成することができます
![素材を並べられる](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/8-3.jpg)
有効にするには、
ドロップした素材を選択した状態で
ツールプロパティから「タイリング」にチェックを入れます
![タイリングにチェック](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/9-3.png)
すると、青い枠で囲まれた範囲を一区切りとして、
同じ画像が前後左右に並びます
![タイリング結果](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/10-3.png)
並べ方は、「繰り返し」「折り返し」「裏返し」の
3パターンから選択することができます
![折り返し](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/11-4.jpg)
![裏返し](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/11-2-2.png)
タイリングのチェックを外すと元に戻すことができます
タイリングの便利な使い方
では、こういった時にタイリングを使うと便利!
という場面をご紹介します
いらない部分をタイリングしない
これは、もともと素材にタイリングがかかっていて、
タイリング不要、単品で使いたいという時に便利です
上記でもお伝えしたように、
タイリングのチェックを外すだけで簡単に操作できます
![タイリングなし](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/12-2.png)
必要な部分をタイリングする
風景などでよくあるのが、もう少し横や縦の幅が欲しいが
拡大したくはない、という場合です
あるいは、同じものが一方向に続くような場面にも使えます
こういった時に、欲しい幅や方向に合わせて
タイリングを使います
![横にタイリング](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/13-1-1.png)
タイリングの方向を左右だけ・上下だけなどにしたいときは、
素材下の歯車のアイコンをクリックし
タイリング方向のパターンを選択します
![タイリングの方向](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/13-2.png)
バナーやアイキャッチを作る
任意のイラストなどをタイリングし、少し角度を変えると
おしゃれなバナーとして使うことができます
![タイリングと角度](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/14-3.png)
正面絵を変形する
正面から書かれた画像素材があれば、
変形して遠近感を付けることができます
背景などを描きたい時、特に活躍してくれそうです!
![素材を変形](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/15-2.png)
自分で画像素材を作る方法
ご自身で描いたイラストをタイリングすることもできます
先程ご紹介したバナーなどはこうやって作成します
まずは、画像素材にしたいイラストを準備します
![イラストを準備](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/16-1.png)
レイヤー>レイヤーの変換から
種類の部分で画像素材レイヤーを選択し、
「元のレイヤーを残す」にチェックを入れてOKを押します
![レイヤーの返還](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/16-2.png)
その際、選択範囲を作成してから変換すると、
その選択範囲が画像素材の青枠の範囲になります
![選択範囲と変換](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2024/06/17-1.png)
ちなみに、画像素材は加工ができないので
消しゴムやペンで修正・加筆などができません
最終的にOKだと思った段階で素材に変換するようにし、
もともとのレイヤーも削除せず、必要に応じて
いつでも修正ができるよう残しておきましょう
また、画像素材レイヤーでも
ベクター画像素材レイヤーというものあり、
そちらはタイリングができない設定になっています
もしタイリングしたい場合は、上記の手順で
画像素材レイヤーに変換してから行うようにしましょう
まとめ
いかがでしたでしょうか
タイリングを覚えておくと、
素材がもっと便利になるだけでなく
自分の良く使う画像などを変換しておくことで
作業効率を上げ、時短につなげることができます
簡単なのにとても使える機能ですので、
ぜひいろいろな場面で使ってみてくださいね!