漫画では、心の中で強く思っていることなどを
「フラッシュ」という書き方で表現することがあります
アナログでは中心に向けて1本ずつ線を引くという
大変な作業が必要になるフラッシュですが、
クリスタに備わっているツールを使うと
それが一瞬で、しかも簡単に完成してしまいます
今回の記事では、そのフラッシュの基本的な使い方を
いちから丁寧に解説していきたいと思います
それでは、どうぞ!
フラッシュの種類
ベタフラッシュ
ふきだしの真ん中が黒で塗りつぶされているフラッシュです
不安、焦り、黒い感情・・・などなどに向いていますね
![ベタフラッシュ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/1-3.png)
これに文字を入れる際は白文字を使うか、
黒文字に白いフチを付けると見やすくなります
![ベタフラに入れる文字](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/2-3.png)
フチのつけ方はこちらの記事をどうぞ
フラッシュ
通常よく使われる、一番基本的なフラッシュです
ひらめきや驚きなどを表現するのに特に有効です
![フラッシュ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/3-3.png)
密フラッシュ
ふきだしの真ん中が
白い丸でくり抜かれたような形状のフラッシュです
フラッシュよりも印象がはっきりとしているので
より強力な感情を表現するのに向いています
![密フラッシュ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/4-3.png)
ウニフラ
外側・内側ともにギザギザになっているタイプのフラッシュです
きれいな楕円で抜かれた密フラッシュより余白が狭くなるので、
文字数などで使い分けるとよいかもしれません
![ウニフラッシュ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/5-6.png)
花火
はじけるようなポップな印象のフラッシュです
ワクワク感・うれしさなどを表現するのに向いています
![花火](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/6-3.png)
フラッシュツールの場所と作り方
ここでは基本的なサブツールである「フラッシュ」を使って、
フラッシュの場所や作成の仕方について見ていきたいと思います
まず、フラッシュのある場所ですが
ツールパレットのフキダシをクリックします
すると、サブツールにフラッシュという項目が出てきます
そのタブをクリックするとフラッシュのサブツールに
切り替えることができ、種類が表示されます
![フラッシュの場所](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/7-4.png)
今回は、その中の「フラッシュ」を選択します
作成の仕方は、まずツールプロパティを確認し、
描画先が「常に集中線レイヤーを作成」になっていることを確認します
これを選択することで、のちの編集作業が可能となります
![常に集中線レイヤーを作成](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/8-3.png)
その状態で、キャンバス上でドラッグすると
フラッシュを作成することができ、
レイヤーパレットには「フラッシュ」という
専用レイヤーが新たにできていることが分かります
![ドラッグして作成](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/9-2.png)
フラッシュの調整
それでは次に、
この作成したフラッシュを好みの形に整えていきましょう
まずはフラッシュ専用レイヤーを選択し、
その状態でオブジェクトに持ち替えます
今回はオブジェクトの変形方法は「拡大・縮小・回転」にしています
すると、このような青い枠や線、赤いハンドルなどが表示されました
![オブジェクトで選択](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/10-2.png)
ここからの作業はツールプロパティで行います
もし該当する項目が見当たらない場合は
サブツール詳細を開き、目のマークをクリックすると
ツールパレットに表示させることができます
![サブツール詳細](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/11-3.png)
それではツールパレットを見ていきましょう
まずは線と線の間の距離を調整します
間の距離は角度と距離が選択できます
![角度と距離](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/12-2.png)
線の間隔が狭いとフラッシュは密になり重い印象に、
広いとスカスカになって軽い印象になります
![間隔が広い](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/13-1.png)
![間隔が狭い](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/13-2.png)
サブツール詳細では描画間隔の部分にあります
また、「乱れ」という部分にチェックを入れることで、
間隔をランダムにしてくれますので
機械的な印象にしたくない場合はこちらを使ってみてください
![乱れを強く](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/14-1.png)
![乱れなし](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/14-2.png)
また、まとまりや隙間の数値を変えることで、
線を設定した本数で
ひとまとまりのグループのようにすることができます
こちらも乱れからランダムにすることができます
![まとまり3](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/15-1.png)
![まとまり+乱れ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/15-2-1.png)
長さは単純に線の長さです
こちらも乱れでランダムにできます
![長さを短く](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/16-1-1.png)
![長さを長く](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/16-2-2.png)
![同じ長さに](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/16-3.png)
基準位置というのは今表示されている
青い基準線というものに関係してきます
中点は、基準線がフラッシュの線の中心にそろうように
![中点](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/17-1.png)
内側は、基準線がフラッシュの線の内側にそろうように
![内側](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/17-2.png)
外側は、基準線がフラッシュの線の外側にそろうように
![外側](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/17-3.png)
それぞれ配置されます
基準位置のずれというのは、今表示されている青い基準線というものに
きっちりそわせるかどうか、ということです
![基準位置ずれなし](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/18-1.png)
![基準位置ずれあり](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/18-2.png)
数と高さでギザギザの状態を変化させることができます
![数](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/19-1.png)
![高さ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/19-2.png)
ブラシサイズは線の太さです
先程の基準位置に加えてブラシサイズを大きくすると
ウニフラのような形を作ることもできますね
![ブラシサイズを大きく](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/20.png)
ここまでの作業で、もし意図しない形状になってしまった場合は
フラッシュのツールプロパティ>サブツール詳細を開き、
「全設定を初期設定に戻す」から初期設定に戻すことができます
![全設定を初期設定に戻す](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/20-2.png)
ちなみに、フラッシュの初期設定では
中身は白く塗りつぶされています
![中は白い](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/21.png)
もしまったく塗りつぶしたくないという場合は
ツールプロパティから
「下地を塗りつぶす」のチェックを外します
![塗りつぶしをオフに](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/22.png)
サブツール詳細では集中線の部分にあります
また、背景を薄く表示させたいという場合は
まずフラッシュのレイヤーの表現色をグレーに変更します
その状態でツールプロパティから
「下地を塗りつぶす」のチェックをつけたまま
塗りの不透明度のスライダーの数値を下げていきます
![不透明にする](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/23.png)
モノクロで印刷する場合は必ずトーン化をしてください
基本表現色とはなんぞ・・・?という方はこちらの記事もどうぞ
フラッシュの位置を動かしたい場合は
青い枠付近でカーソルが変化したら掴んで移動します
![移動](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/24-1.png)
回転させたい場合は
青い枠の角付近でカーソルが変化したら
ドラッグして回転させることができます
![回転](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/24-2.png)
フラッシュを一部消したい場合は
レイヤーパレットからレイヤーマスクを作成し
消したい部分を消しゴムなどで消していきます
再度必要になった場合はペンなどでその部分をなぞっていきます
![マスクを作成](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/25-1.png)
![マスクで表示・非表示](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/10/25-2.png)
まとめ
いかがでしたでしょうか
フラッシュは心の声を表現するほかにも、
数値を変えることで爆発や光などを描画することもできます
手軽に使えるのにとてもきれいな描画ができますので
ぜひいろいろな表現に挑戦してみてくださいね!