黒髪のキャラを描いた時、
ツヤツヤな髪が描けたらとてもステキですよね
きれいな線画が描けてもそこがうまく表現できないと、
せっかくのキャラの魅力がうまく引き出せないことも。
今回の記事では、そういったお悩みを解決すべく、
クリスタでハイライトをきれいに入れて
ツヤツヤの髪を作る方法を3パターンご紹介していきます
それでは、どうぞ!
ベタのポイント
ツヤ髪を作る際、最初の段階としてベタを塗る必要があります
ただし、何も考えずにただベタを塗ってしまうと
のちのち困ってしまう場合があります
そこでまずは、ベタを塗る際に気を付けておくべき
大切なポイントを2つほどご紹介します
①レイヤーを分ける
1つ目のポイントは、ベタは専用のレイヤーを用意することです
つまり、線画や背景など、他の描画のあるレイヤーとは区別して
ベタはベタのためだけに用意したレイヤーに塗る、ということです
理由は、修正が入った際、
他の描画内容に影響を与えないようにするためです
![ベタレイヤー有り無し](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/1-1.png)
ここを失敗してしまうと後が大変なので、
ベタ塗りに限らず、何か作業する際は必ず
目的のレイヤーを作成・選択しているかどうかを
確認するクセを付けておきましょう!
レイヤーに名前を付けておくのも効果的です
②濃度を調整する
塗りつぶしツールでベタ塗りした直後は、
当然ながら一面均等に塗られているので
のっぺりとしたやぼったい印象になっています
![ベタ塗り直後](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/2-1.png)
さて、ここからハイライトを入れようと思っても
線画の境界が見えづらくて入れにくいですよね
そこで、ベタのレイヤーを選択した状態で
不透明度スライダーの数値を下げ、一時的に濃度を下げておきます
![不透明度スライダー](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/3-1.png)
これで線画に沿ったハイライトを入れやすくなりました
作業が終わったら必ず不透明度は100%に戻しましょう
ハイライトの入れ方①直接描画
では、1つ目のハイライトの入れ方をご紹介します
それは、ベタをそのまま消したり削ったりする方法です
ベタレイヤーを選択した状態で
消しゴムや透明にしたペンツールなどでツヤを描いていきます
![ベタを直接消す](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/4-1.png)
消しゴムに入り抜きを設定できなくもないですが、
入り抜き設定済みで、かつ好みのタッチになるような
ペンツールを使うのがよいかと思います
広範囲を消したい場合は消しゴムがいいでしょう
![広範囲の場合](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/5-1.png)
この方法のメリットは、手軽で分かりやすいという点です
逆にデメリットは、ベタを直に消すので
やり直したいと思っても元に戻せないという点です
Ctrl+Zで戻るか、またベタを塗り直すしかありません
細かく塗り足すのも手間ですし、
かといって一からベタを塗り直すのも面倒ですよね
その点をカバーしたのが以降の方法です
ハイライトの入れ方②マスク
この方法では、マスクという機能を使います
マスクは、本来描かれているものを見えないようにしてくれる機能です
もしミスしたとしても、マスクを修正すればいいので
ベタには影響せず、やり直しがとても楽になるのがメリットです
先程の方法に比べると少々分かりづらい、
というのがデメリットかもしれません
では、ハイライトの作り方を見ていきましょう
まずはベタのレイヤーを選択し、
「レイヤーマスクを作成」というアイコンをクリックします
![レイヤーマスクを作成](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/6-1.png)
レイヤーパレットでマスクのアイコンが
選択されていることを必ず確認してください
![マスクのアイコンを選択](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/7-1.png)
この状態で先程と同じように
消しゴムや透明のペンでツヤを描きます
![マスクを使ってツヤを描く](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/8-1.png)
見え方は先程と変わらないように見えますが、
今回はベタを直接消しているのではなく、
マスクで見えなくなっているだけ、という状態です
もし失敗した場合は、一部のみの修正なら
黒に持ち替えてペンツールで描けばマスクを減らせます
全体的に直したい場合はマスクを削除して描き直したり、
![マスクを削除](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/9-1.png)
黒に持ち替えてコマンドバーから塗りつぶしをクリックすると
マスクがリセットされ、やり直しが可能です
![コマンドバーから塗りつぶし](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/10-1.png)
いずれにしてもベタ自体は無事であることが分かりますね
マスクを操作する際は必ずマスクのアイコンを選択してください
ハイライトの入れ方③クリッピング
最後の方法は、ベタのレイヤーにクリッピングを使う方法です
ベタを塗ったレイヤーの1つ上に新規ラスターレイヤーを作成し、
ここにハイライトを白で描いていきます
![ベタの上にレイヤー作成](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/15-1.png)
ベタレイヤー上の操作ではないので消しゴムは使えません
ただし、ハイライトを作成したいのはあくまでも
ベタを塗った範囲になるので、
そこからはみ出さないようにするために
「下のレイヤーでクリッピング」というアイコンをクリックします
![下のレイヤーでクリッピング](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/15-2.png)
これで、ハイライト用のレイヤーにいくら描画しても
ベタを塗った範囲からはみ出さずに描画することができます
![クリッピングでツヤを描く](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/15-2-1.png)
デメリットはレイヤーが増えることくらいでしょうか
メリットは、ベタレイヤーも当然保持され影響がなく
修正も感覚的に行うことができ、自由度が高いことです
プラスアルファの仕上げ
ここまでの操作だけでも、かなりいい感じに
ツヤを表現できたのではないでしょうか
ここではさらに透明感をアップさせるために、
キラキラとした光の粒子や、髪の毛をわざと書き足していきます
これはベタレイヤーとはまた別にレイヤーを用意します
また、ここは好みですがキラキラ感が増すので、線画よりも上にします
![線画の上に新規レイヤー](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/11-1.png)
追加の仕上げなのであまり派手にせず、
白にしたペンツールで細い髪の毛を描き足したり
![白のペンツール](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/12-2.png)
同じく白にしたエアブラシから「飛沫」を選択し、
適度に散りばめてみてもかわいいです
![白のエアブラシ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/13-1.png)
まとめ
いかがでしたでしょうか
つやつやとした美しい黒髪はとても魅力的ですよね
グラデーションなどと組み合わせたり
エアブラシやカケアミなどを使ったりしても
![グラデ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/14-1.png)
![エアブラシ](https://clipstudio-comic.com/wp-content/uploads/2023/08/14-2.png)
また違う味わいがありますので、ぜひいろいろと試してみてくださいね!